【脳神経外科で扱う主な病気】
『脳卒中』:脳卒中は脳の血管の病気で、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血などがあります。高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、飲酒などが危険因子です。
当科では、日本脳卒中学会認定の専門医、指導医が常勤しており、救急にも迅速に対応しております。
『脳腫瘍』:悪性脳腫瘍は、内臓の癌と比べて非常にまれな病気です。一方、良性腫瘍は、無症状のことも多く、たまたま検査で見つかることもあります。いずれの場合も、専門的知識を持った医師が適正な治療法をアドバイスいたします。当院には日本内分泌学会脳下垂体分野の専門医がおり、まれな下垂体疾患に対しても治療しております。
『頭部外傷』:頭をぶつけた場合、特に意識を失うような強い力が頭に加わった場合は直ちに脳の検査を受ける必要があります。急性の硬膜下血腫、硬膜外血腫、脳挫傷は早期診断早期治療が大切です。また、直後に異常なくても、数週間から数か月で症状が現れる慢性硬膜下血腫という病気もあり、頭痛、ものわすれなど、スッキリしない場合は検査を受けることが大切です。
『脊髄、脊椎疾患』:変形性頚椎症、腰椎症、椎間板ヘルニアなどが主な疾患です。この病気に対しては正確な知識と経験は必須の分野でもあり、当科でも日本脳神経外科学会認定の専門医が診察治療を行っています。
『てんかん』:全身のけいれんを伴うてんかん発作の救急対応を行なっております。また、近年では人口の高齢化とともに、高齢者のてんかんが大変増えております。けいれんを伴わない静かな発作は認知症と間違われることも多く、詳しい問診と脳波検査などで診断します。
『正常圧水頭症』:歩行障害、物忘れ、尿失禁などが特徴的と言われる高齢者に見られる病気です。画像検査、髄液検査を行い、手術でよくなる可能性を見落とさないことが大切です。手術は、脳に負担をかけない腰椎腹腔シャントという方法が第1選択で行われます。